消去


道が途切れる瞬間は余りに突然だった。
正直な小鳥が囁いて
道を見失った。
微かなひかりも消え失せて
見上げた世界が歪んで見えた。

もう これで良かったんだ。
これ以上歩き続けることが出来たかな。
ひとりでこんな場所で。
立ち止まった足元には
もう道なんて残ってなかったのに。

後悔なんてしないし
泣いてやらない。
馬鹿みたいだ。

案外冷静に受け止めた事実は
わたしの中でちょっと暴れて
静かにくすぶっている。


だけどもう さよならの時間。
消すね。







SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送