たった一言の救いの術。


何かが変わる瞬間は
いつも突然だったけど。
その先は不思議と想像がつく。
わたしに何が出来る?
あなたの夢を
一緒に見ても良いんですか?

その目の奥に見ていたものは
いつも遠くのことばかり。

理由なんて一つあれば十分で
それでいいと思っていた。
口に出さなかったのは
あなたに言って欲しかったから。
たった一言。
それさえあれば十分だった。
あなたのキスより
その一言が欲しかった。


長い間歩いて
ようやく見えた海は
それでも遥か遠く。
潮風が髪をさらって
それでも届かなかった。

そんな顔でわたしを見るから
いつも躊躇してしまう。

でもね。
色褪せてく記憶を
顧みることも
もう悲しくなるだけ。
それならばいっそのこと
全てあなたに返すわ。


理由なんて一つあれば十分で
それでいいと思っていた。
口に出さなかったのは
あなたに言って欲しかったから。
たった一言。
それさえあれば十分だった。

それさえあれば。
あなたのキスより
その一言が欲しかった。






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