雨歌と二つの星


世の中は あいにく雨の七夕で
織姫も彦星も見えやしない。
雲の上はいつだって 抜けるように晴れてるのに。
わたしの頭の上には あの日みたいな優しい雨。

ぱらぱら歌ってるよ。
傘にその身を打ち付けて。
やがて川を伝って海へ届き
空へ還るんだろう。
星と月と太陽の側に。

手を伸ばす。
雲が解けたら空に届く。


悲しみは あいにくいつも手に残り
もつれにもつれて解けやしない。
毎日はいつだって 変わらない時間を刻んでるのに。
あなたの置いていった かけらは時を止めたまま。

さらさら流れてるよ。
オルゴールみたいに繰り返す。
狂った針は時を告げて
それでも戻るんだろう。
何も変わらない部屋の片隅。

プラスとマイナスでゼロ。
雨がやんで音が消えた。


ここで歌ってるよ。
馬鹿みたいに繰り返す。
いつか空へ還って雨となり
あなたを濡らすんだろう。
二つの星を隠したまま。


それは綺麗なまま。
手を伸ばせば空に届く。








SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送