夏の手前に。


久しぶりに綺麗な太陽を見た。
湿気を含んだ重い雲を裂いて。
直線を描く光は青に溶けて消えてった。

何も変わってない。
一年前も二年前も　こんな空を見ていた。
同じ季節の同じ景色。
わたしは立ち尽くしたまま。
何も変わってない。

かたちは違えど
やり切れないのは同じ。
答えの見えない暗闇の真ん中
灯りを探してる途中。

「昔の方が良かった」なんて言わないよ。
どうせ繰り返すんでしょ？


久しぶりに綺麗な太陽。
梅雨はまだ続くんだろう。
焦りは　きっとほんとのものを隠す。

時間が必要。
欲しいのは過去じゃない。