雪桜


陽が沈めば冬が来る
長い長い日々よ
あの太陽が消えるとき
訪れる独りの夜

凍える指先はぬくもりを知って
彷徨ったまま
誰かの大きな手を
その温度を
確かに覚えたまま

鳴き出した風よどこへ行くの
死んでゆく紅い葉の遺言
糸をまたひとつ失って
居場所なんてとうに無くした


重ねた記憶が音を立てて
目の前で崩れていく
夢を見ていた瞳は
静かに幕を下ろした

裂かれたこころが閉ざされる前に
遠い場所で
あなたが凍えてしまう前に
その身体に
確かに刻んでいて

この手が軋む音を聞いて
消えていく愛しい人のぬくもり
花はちりじりさらわれて
居場所なんてとうに無くした


泣き出した風よここにおいで
消えてゆく世界の儚さよ
こころ虚ろにただ独り
居場所なんてとうに無くした










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